【IT】システムの導入って難しい
- システムの導入の成功率は30%ー打率とほぼ同じです。
- なぜシステム導入の成功率はこんなに低いのか?ー空振り三振は打者だけの責任ですか?
- なぜシステム導入の成功率は上がらないのか?ー打率を上げるためには
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システムの導入の成功率は30%ー打率とほぼ同じです。
上の通りシステムの導入の成功率は一般的に30%と言われています。
この確率は国や時代を問わず変わっていないらしいです。
筆者の実際の感覚もあまり違和感はないです。むしろ「成功」した30%も
ほとんどは課題は多いものの何とか稼働まで持ち込んだだけで実際に
システムを利用する方々の業務の効率化や満足と程遠いものだろうなと
感じています。
野球で言えば打者がヒットを打つ確率と同じくらいです。
この一打席に多くの時間とお金を費やした結果、空振り三振に終わった
失敗プロジェクトも経験しました。
次回以降の記事にて成功事例、失敗事例を紹介していきたいと思います。
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なぜシステム導入の成功率はこんなに低いのか?ー空振り三振は打者だけの責任ですか?
野球で言えば打者が空振り三振する理由は大きく下記の通りかと思います。
① 打者のバッティング技術不足
② 投手が投げる球種の予測ミス
③ ボール球を振ってしまった
システム導入が失敗する理由も下記の大きく下記の通りです。
次回以降の記事で各項目を詳しく書いていきたいと思います。
① システム会社の技術不足【打者のバッティング技術不足】
これはシステム会社の責任です。実際にシステム導入プロジェクトをしている
と自分自身の技術不足だけでなく、プロジェクトリーダーや追加メンバーの技術
不足により顧客から要求されたシステムが完成できず、完成できなかったケース
がこれに該当します。
② システムに対する要求内容のコミュニケーションミス
【投手が投げる球種の予測ミス】
これはシステム会社・顧客双方の責任です。実際の野球と違って顧客
(=投手)から事前にどういうシステムが欲しいか(=球種・コース)を事前に
ヒアリングしています。(これを要件定義といいます。)しかしながら実際に
システムを開発(=スイング)中に顧客から欲しいシステムの内容が頻繁に
変わったり(直球と言っていたのにやっぱりカーブ、スイング中にいきなり対応
できない)、そもそも顧客が欲しいシステムの内容自体を勘違いしてたり
(直球と言っていたのに実際に投げた球はカットボール、似てるけど違う球種)
した結果、顧客から要求されたシステムが完成できなかったケースがこれに該当
します。
もちろんシステム会社もほとんどの顧客がシステムに詳しくないのは承知して
いるため、顧客からの要求内容が変更になることは想定していますが、それでも
限界はあります。またシステム会社が顧客の要求を誤って理解してしまうケース
もこれに該当します。
③ そもそも顧客から要求自体に無理がある。【ボール球を振ってしまった】
これはシステム会社・顧客双方の責任です。システムを知らない方にとって
システムは何でもできる神様のような存在と思いがちです。筆者もこの仕事を
始めた当初はそのような認識でした。システム会社が顧客からの要求をシステム
で実現することに無理があると判断できずにシステム開発を進めてしまった
ケースや顧客からの要求をシステムで実現することに無理があると判断できた
場合でも顧客が要求の修正や取り下げに納得せず、無理矢理システム導入
プロジェクトを進めた結果顧客から要求されたシステムが完成できなかった
ケースがこれに該当します。
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なぜシステム導入の成功率は上がらないのか?ー打率を上げるためには
打者のバッティング技術や投手のデータからの配給の予測精度など昔に比べれ
ば大きく進歩していますが、ヒット打てる確率(打率)は昔と大きく変わってい
ません。なぜ変わらないか?投手の技術や打者のデータ分析も
併せて進歩しているからです。
システム導入を取り巻く環境も同じです。システム会社(=打者)のプログラ
ミング技術や導入スケージュール管理手法、見積もり手法なども昔に比べれば
手法の確立化はされてきており大きく進歩しています。しかしながら経営環境の
変化やITの急激な発展による顧客のシステムに対する要求(=投手)も同じくら
い進歩しています。
次回以降の記事で少しでも成功確率を上げる方法を書いていきたいと思いま
す。